アルマイト

ツヤ消しの銀白色でフォルムの美しいアルマイトのキッチンツールが今静かに注目されはじめています。

 

アルマイトというと、あの学校給食の食器を連想する人も多いかと思いますが、こちらは同じアルマイトといっても全く新しい素材のキッチンツールかと思わせる美しさです。

 

アルマイトというのはアルミの表面を人工的に酸化させることで強さと機能性を高めた表面加工のこと。今日、日用品などで見かけるアルミ製品のほとんどはこのアルマイト加工がされているのです。

 

一般にアルミとも呼ばれるアルミニウムは地球上には酸素、ケイ素につぐ三番目に多く存在する元素、金属としてはとてもたくさんあるためにさまざまな分野で利用されてきました。

 

身近な存在でも、一円玉とか、アルミ箔、弁当箱、アルミサッシなどなど、やわらかな加工しやすく軽量な点でとても用途がひろいです。

このアルミはそのままでも空気中の酸素と結びついて、表面が酸化されうすい皮膜をつくるためにサビにくいのですが、その皮膜が極めてうすく傷つきやすいために日用品などとして使用すると、傷から腐食するという欠点がありました。

 

1900年のはじめ、日本で人工的にアルミの表面に酸化皮膜をつくることで強く機能性を高める加工技術が開発され、一気に弁当箱をはじめ日用品としての用途がひろがったのです。

 

学校給食の食器のアルマイトは熱伝導率が高く、手で持てないなどの点から樹脂製に変り、今では強化磁器の食器へと変っているそうですが、デパートに並んだアルマイトのキッチンツールは軽くて使いやすいアルミの機能はそのままにアルミの銀白色を生かしてすっかり生まれ変っているのです。

 

8月もいよいよ最終週。ツクツクボーシが秋の訪れを知らせています。夏の間、つめたいもののとりすぎで、つかれ気味の胃腸の養生に「はじめてのお灸 moxa」を足三里につづけてください。

sennenq01 * - * 09:35 * comments(0) * - * - -

秋の初風

「秋の初風」は文字通り秋の季語です。

 

夏の暑さもようやく峠をこえるかのような今頃になると、大陸で発達した移動性高気圧が、夏の間、日本列島に居すわっていた夏の高気圧に替わって、日本列島を支配しはじめるとともに朝夕にフッと涼しげな風に一瞬出逢うことがあります。

 

   秋来ぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる

 

古今集にうたわれた藤原敏行のよく知られた歌でも知られる通り、先人たちは待ちわびた秋へのおもいにこたえて秋の訪れを知らせてくれる風を「秋の初風」と呼んできたのです。

 

雪と氷の白の世界に生きるエスキモーの人達のコトバには、白をあらわすコトバが私達には想像できないほどたくさんあるそうですが、明確な四季があり季節の移り変りとともに生きてきた日本人は、とても季節の変化に敏感です。

 

朝夕のあいさつにも必ずといっていいほど、“いいお天気で”とか“今日は暑くなりそうで”などと、まず天候が話題になることでもうかがえます。

 

なかでも、きびしい冬から春への移り変りと並んで、暑さに耐えつづけた夏から秋への移り変りの時期にあらわれる自然のサインをとらえたコトバが季語の中にはたくさんあります。

 

秋を知らせる「秋の初風」の仲間には、秋めく、新涼、色なき風、秋色、秋気などなど、実にこまやかに自然の一瞬の変化をとぎすまされた感覚でとらえて、秋におもいをはせることで、夏をやりすごしてきたのです。

 

そして、日一日さわやかな秋へと季節が変るとともに空気が乾燥してくると目立ってくるのが肌あれです。

 

秋の肌あれの対策のヒントは、せんねん灸ホームページ「ツボ二十四節気」処暑が来週23日にUPします。ぜひごらんください。

sennenq01 * - * 10:02 * comments(0) * - * - -

大文字の京菓子

暦の上では立秋をこえ、来週16日は、京の夏のフィナーレ大文字です。

あちこちのお菓子屋さんに大文字をモチーフにした京菓子が並びはじめました。
夏らしい葛饅頭のくずの下から大の字がうかんでみえるもの、菓子全体を大文字山に見立てて中腹に大の焼印を押したもの、中につつまれた餡の上のせられた大の字がうっすら見えるものなどなど
いずれもひかえ目に大の字をいかに見せるかに趣向をこらしています。

 

京都では普通「大文字」と呼びますが、正確には「大文字の送り火」。
その歴史はとても古く平安時代ともに伝えられほど。
大文字は大の字の㐧一画の一が75mもある巨大なもので大の字だけで75個もの火床に薪が積みあげられ合図とともに大勢の人によって点灯されるのです。

 

大文字の送り火は、京のお盆にお迎えした御先祖さまを家の表でおがらを燃やしてお送りするあの送り火と同じです。
今、東山如意缶の「大文字」松が崎の「妙法」船山の「船形」嵯峨の「鳥居形」衣笠の「左大文字」と五つの送り火が8月16日の夜8時からつぎつぎにともり、京の街は全体が送り火につつまれるのです。

 

大文字の消炭は奉書紙につつんで水引きをかけ玄関につるしておくと泥棒よけになるとか、水をはったおわんに大の字を映し込んで水とともに飲むと一年間無病息災がかなうとか、さまざまないい伝えが今も残る大文字。かつては家族そろった大文字のよく見える鴨川の橋の上などに出かける人も多かったのですが、今やすっかり京の夏のお祭りのようになって橋の上も観光に訪れた人でいっぱいです。

 

大文字を迎えるとああ今年の夏も無事でほっとすると京の人はよくいいます。大文字がいかに京のくらしのなかにさまざまなかたちで深くかかわっているかが伺われます。

大文字が終わると待っていたかのように朝夕はひぐらしの声につづいてツクツクボーシの声もきこえはじめ京の街は静かに秋へと季節を移していきます。

季節の変り目はとかく体調をくずしがち。夏の間の冷たいもののとりすぎで胃腸もかなりつかれています。
盛りだくさんの行事がつづく秋にそなえて「はじめてのお灸moxa」を胃腸をととのえる足三里のツボへ。

sennenq01 * - * 12:21 * comments(0) * - * - -

8月限定 すだち氷 

暦の上で明日は立秋。
秋が立つの立つは、はじまりの意。しかし秋といわれても夏はまだまだ真夏日がつづきます。
このうだつようなという言葉がぴったりの連日の猛暑をいっとき忘れさせてくれるたべものといえば氷。
みぞれ、レモン、いちご、金時などのスタンダードな氷と並んで、8月の声をきくとぴったり一ヶ月限定の夏のメニューが登場するお店が京都にあります。

 

夏の暑さも極まる8月の声をきいて登場するのは「すだち氷」。
8月1日にどんなこだわりがあるのかはわかりませんが、「すだち氷」がメニューに登場すると街中から少しはなれた西の桂川のほとりまで足を運ぶ人も多いのです。
注文すると運ばれてきた時から、すだちのさわやかな香りがいかにも涼しげ、口に含むと蜂蜜たっぷりの白蜜の甘さとすだちの香りが、夏の暑さを吹きとばしてくれるさっぱりとしたおいしさはなかなかです。

かつてエアコンも冷房もなかった時代、夏ともなると人は建具を夏障子に替えて坪庭から流れてくるかすかな風をうちわで受けとめ、暑さをしのいでいました。

 

物理的に温度をさげるのではなく涼しいと感じる心を大切にして夏をやりすごす暮らすの伝統が、京の暮らしの中には今も脈々と生きています。

 

大文字の日には桂川の橋の上から少し遠い大文字を見て、橋のたもとのお店で「すだち氷」という人で超満員になるとか。

かつて都では、夏の朝うり畑に瓜を見に行った瓜見という風流なならわしがあったそうですが、この桂川のあたりは京の伝統野菜「桂うり」の産地ということでこのお店でも、その伝統野菜「桂うり」のジュースをかけた氷も夏らしい趣向で人気とか。

 

今年の夏は日中は猛暑でもこれまでは朝夕はすごしやすい夏でしたが、あとひとがんばり。「はじめてのお灸 moxa」で夏の養生を。ツボは足三里がおすすめ。

sennenq01 * - * 09:38 * comments(0) * - * - -

木槿 ムクゲ

炎天下の街並みの一角にそこだけは涼しげに咲くムクゲの花が、一瞬吹きぬけた風にゆれています。
カッと輝りつける真夏の強い日ざしをはね返すように咲くムクゲは、そのためにエネルギーの全てを使い果たしたかのように朝咲いて夕方にはしぼむ一日限りの花とされ
かの小林一茶の句にも
それがしも その日暮らしぞ 花木槿
とムクゲに語りかけているものがあります。


又、たった一日に精一杯美しく咲くムクゲの花は、一期一会を大切にする茶道の精神にふさわしいと夏の代表的な茶花として、この季節には欠かせない花とされているのです。

しかし、ムクゲはほとんどの植物図鑑にもその日限りの一日花として紹介されていますが、実はムクゲはなかなかしたたかで朝花を開き夕方しぼんでも、次の日には又ひらく花や、夕方になっても花を閉じないで2〜3日咲きつづけるムクゲもあり、全てのムクゲが朝咲いて、夕方に閉じるわけではないようです。

 

にもかかわらずムクゲが一日花という定説が生まれたのはどうやら中国の有名な詩にあるようです。

唐の白楽天の詩の一説に「槿花一日自成栄」たった一日でもせいいっぱい咲くというのが訳される過程で「たった一日のはかない栄え」と誤訳されたのがひろまったのが原因といわれているのですが、今もほとんどの植物図録などにはムクゲは一日花と紹介されるというふしぎがつづいているのです。


ムクゲは早い時代に中国から伝えられたそうで生薬としては白い花のツボミを摘みとり乾燥したもの木槿花(もくきんか)、樹皮を乾燥したものは木槿皮(もくきんぴ)と呼び、解熱・利尿・解毒などに効果があるそうです。
ともあれ、花の少ない夏に涼しげに咲くムクゲは、夏には欠かせない花なのです。

 

明日は土用の丑の日、暑さきわまりというところ。
でも何かと行事の多い時期です。

 

一日の外出でつかれたときは「はじめてのお灸 moxa」を足の裏の湧泉にどうぞ。

sennenq01 * - * 09:35 * comments(0) * - * - -
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