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かたくり



「かたくりは今が見ごろですよ」ときいて奈良の大宇陀に出かけました。ところが前夜からの雨はあがったものの曇りのせいで花弁は閉じたまま------。
「かたくりはお日さまが大好きですから今日はちょっと------。」
見頃ときいていつでもOKと思い込んでやってきたことを反省。ちょっとだけ開いて見せてくれたのが写真の花。

かたくりの花は女子体操のフィニッシュでピッと両手をあげて身をそらしているポーズのように花弁を思いっきり反らしているのが特徴ですが、結局おあずけでした。

かたくりは春を知らせる花です。
春、まだ他の草花がやっと芽を出したばかりの頃、葉のすっかり落ちた林の中の落葉の間から芽を出すとすぐに花をつけて春の終りには枯れてしまい、あとは地中で鱗茎と呼ばれる百合根のような根を育てるふしぎな花です。

かたくりはその花の短さ、はかなさからスプリングエフェメラル「春のはかない いのち」と呼ばれる花の仲間、それだけに古くから注目されてきた花なのです。かたくりの花言葉は初恋。万葉集にもうたわれています。

今では春の花としてよく知られていますが、本来は片栗粉をとるための植物でした。料理に使われる片栗粉は今では名前だけでほとんどはじゃがいものでんぷんからつくられたものですが、本来はかたくりの鱗茎をつぶしてその汁をしぼってとれるでんぷんを丁寧に時間をかけて水でさらして精製したもの。

真っ白な粉末に熱湯を注いでかき混ぜるとあっという間に透明になり独得のほのかな香りのかたくり、風邪の時にお母さんがつくってくれたという思い出のある人も多いようですが、実はかたくりは滋養に富んでいる漢方薬のひとつなのです。

種をまいて花をつけるまで7年もかかるとされるかたくりですが、林が手入れされずに放置されて笹などが茂って地面に日があたらなくなったことと、たった数日間の花のためにとりつくされ、今では保護されている場所以外ではあまり見ることはできなくなりました。

漢方では、ヒトのからだも季節に順応するのが健康とされています。春らしくなってきたにもかかわらず体調がなんとなく春という季節にフィットしきれないということはありませんか。春の養生には、足三里や関元というツボに「はじめてのお灸 moxa」を-------。
* 季節 * 15:38 * comments(0) * - * - -

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