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レンゲ物語



春の奈良というと一面のレンゲ畑の向うに堂塔がひっそりと立つ風景が目にうかびます。
かつて菜の花と共に日本の春の野原をすっぽりおおっていたレンゲ草、近頃めっきり少なくなりました。

マメ科の植物であるレンゲ草には、その根につく細菌が空気中の窒素をたくわえることができるというふしぎなチカラを持っており、いわば植物が育つために必要な肥料が自給できる植物、だから明治に入り水田の肥料として日本中の田んぼで育てられてきました。
近頃、化学肥料の普及や機械化で田植えの時期がどんどん早くなったため、今姿を消しているのです。

ところでレンゲというとハチミツがすぐうかびますが、レンゲのハチミツはソフトな香り、まろやかな舌ざわり、淡い色と三拍子そろっていて日本ではハチミツの王様と呼ばれて来ました。

よくハチミツのビンにレンゲ100%などと表示されていますが春の野原には、さまざまな花が咲いています。
ミツバチがどうしてレンゲの花の蜜だけをえらんで集めてくるかというとミツバチには、一つの花の蜜を見つけると4万とか5万匹とかの群がその花の蜜がなくなるまで、その花の蜜を集めるという独自の行動パターンがあるため、レンゲ草に通うあいだは、すぐそばに菜の花があっても見向きもしないそうです。
だからレンゲのハチミツ・クロバーのハチミツというように味のちがったハチミツがとれるのです。

一匹のミツバチが一生かかって集める蜜の量はなんとスプーン一杯。
私達が朝、なにげなくひとすくいしたスプーン一杯のハチミツは、おびただしい数のミツバチがせっせと集めてきたものなのです。
ビタミン、ミネラルなどが豊富で、なんと食べるとただちにエネルギーに変るといわれるハチミツ。

おいしさを支える大きな自然の摂理・・・。
自然のおくりものが私達の心をとらえるのはそこに秘められた自然の営みの深さなのです。

「はじめてのお灸moxa」の香りも自然の香り、立ちのぼる香りの煙の中に自然の物語りを読んでください。
* 季節 * 13:57 * comments(0) * - * - -

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