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京の夏のしつらえ「氷柱」

風がぴたっと止まった真夏の玄関の土間に「氷柱」がとけて水滴となって落ちる水音がひびきます。氷柱は目に涼しさを、とけることで空気をひんやりさせ、そしてポツンポツンときこえる水音が耳にも涼を届けるのです。

原発事故をきっかけに今夏は全国的に節電が求められています。
夏はエアコンと、快適さが当然のようになっていた私たちの暮らし。それが今年はエアコンの普及する前の夏の必需品であった扇風機が、とぶように売れ、売り切れのお店も出るほどだそうです。

京都というのは冬の底冷えで知られていますが、夏の暑さも相当なもの。
かの徒然草にも「家の作りやうは夏をむねとすべし、夏の暑さはいとたえがたし」と記されていることでもわかる通り、京都には今もくらしのあちこちに夏をのりきる工夫が伝えられてきています。

うなぎの寝床とよくいわれる間口がせまく奥行きがある京町家は表からずっと奥まで、まっすぐ通り庭と呼ばれる土間が通っています。ここはいうなら風の道、住居の中をまっすぐ風が通りぬけることで暑さをしのいできたのです。

そして、夏になるとふすまや障子をはずしたり、廉戸にかえ風を入れ、座敷にはたたみの上に網代と呼ばれる敷物をしいて涼の環境をととのえます。

そして夕方ともなると家の表に打ち水。この打ち水も科学的な検証によると、およそ2℃くらいは肌に感じる温度がさがるといわれています。
長い歴史の中でその他にも工夫に工夫を重ねて生まれてきた五感に訴える京の夏のしつらえ。「氷柱」もちょっとぜいたくな夏のしつらえなのです。

祇園祭を境に今年もセミの声が急に聞こえはじめました。
そして、関西の夏は25日の大阪の天神祭へと舞台を移します。
祇園祭と並んで日本三大祭に数えられる天神祭のメインは船渡御。
日が沈むと大川に提灯で飾られた船が水面に光を映して行きかいます。
一番暑い時期の祭りといわれる天神祭は舞台そのものを川に移して涼の演出をはかっているのです。

暑い日々、その日の疲れはその日のうちに「はじめてのお灸 moxa」は、香の入ったお灸。夏のしつらえの中で、楽しむのにピッタリのお灸です。
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